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一緒に食べるはずのお誕生日ケーキ・・・
みなさん、お久しぶりです。
なかなかブログを書く時間がなくて・・・
書きたいことはたくさんあるのですが・・・
先ほど、自死遺族の方(亡くなった佳奈さんのお母さん)が、
「佳奈の30歳のお誕生日ケーキ」の写真を送ってくれました。
亡くなった佳奈さんは、享年27歳。
まだまだこれからの人生でした。
佳奈さんは臨床心理士を目指し、障がいのある子どもたちの力になりたいと、
懸命にがんばっていました。
それなのに・・・
上司らによるパワハラや過重な業務が原因で、
うつ病を発症し、自らや大量の薬を飲み亡くなりました。
佳奈さんの好きだったルタオのケーキに30本のろうそくで、お誕生日祝い。
でも、ここに佳奈さんはいない・・・
この先何年経っても、佳奈さんは二度と帰って来ない・・・
この永遠に続く苦しみや悲しみをわかってもらえるでしょうか。
大切な最愛のわが子を自死で失った遺族の苦しみや悲しみは永遠に続くのです。
最愛のあの子が帰って来ないから・・・
もう二度と会えないから・・・
もう二度と話もできないから・・・
もう二度とあの笑顔を見ることもできない・・・
たしかに笑えるようになるかもしれない。
今までと同じように働いて、食べて、話をしているように見えるかもしれない。
元気になったように見えるかもしれない。
でも、それは、その遺族の人が生きようと懸命に頑張っているからで、
苦しみや悲しみが癒えたわけではないのです。
もう二度と会えない大切な最愛の子の年を数えながら・・・
毎年誕生日を祝う・・・
いつか、年齢を重ねたわが子の姿を想像できなくなるかもしれない・・・
そうしたら、もっとつらくなる・・・
どんどん最愛のわが子と離れていくようで、苦しくてつらくてたまらない・・・
時が経つことで、一層つらくなる・・・
もうこれ以上、私からあの子を引き離さないで・・・
そんな遺族の方の声が聞こえてくるようで、この写真がたまらなく・・・
今日もまた、私は泣いてしまいました・・・
でも、昨日、佳奈さんに係る遺族補償等請求などを求めて、訴訟を提起したので、
頑張らないと!
訴訟に関するブログはこちらに掲載しています→佳奈さんに関するブログ
みなさんにもぜひ応援してただければと思います。
自死遺族たちのそれぞれの思い
今日、ハートネットTVで
「癒えない傷を抱きしめて~“自死遺族”支える母ちゃん弁護士~」
が放送されます。
この番組は、取材に協力してくれた自死遺族の方々がいてくれたからこそ、
制作できた番組です。
できれば、このまま静かに、ひっそりと・・・
愛しい人、愛しいあの子への思いを抱いたまま、そっとしておいて・・・
そう思う気持ちがありながらも、それぞれの思いから、
この番組制作のために、取材に協力してくれました。
本当にありがとうございました。
この番組は、夏にNHK広島・岡山放送局で放送された
ドキュメンタリーのリメイク版です。
あの取材の日から、約半年ほどが経過しました。
番組に出演する遺族の方々も、それぞれの道を歩んでいます。
広島の遺族の方は、高校生の息子さんを自死で亡くされた遺族の方です。
前回の放送後、お寺に修行に行き、再度自分を見つめ直そうとされています。
高校生の息子さんに一体何があったのかについては、
今でもずっと追い求めています。
今は、生前の息子さんの動向及び遺品から、
息子さんの心理分析をしてくれる専門家を探しています。
私も弁護士として、できる限り尽力したいと思ってます。
そして、学校の問題は、いじめの問題だけではなく、
指導死という教師の行き過ぎた指導が原因で自死する子どもたちがいることも
多くの方に理解していただければと思います。
大分の遺族の方は、まだ20代の一人娘の佳奈さん
を自死で亡くされた遺族の方(森下さんご夫婦)です。
今回の放送から実名を公表しています。
前回の放送では公表できなかったのに、今回の放送では実名で出演されます。
大変大きな決断だったと思っています。
実名での番組出演に踏み切った理由は、
「亡くなった佳奈と一緒に戦いたい」
「亡くなった佳奈は自慢の娘で隠す必要はない」
などの思いがあったからだと聞いています。
愛しい佳奈さんは、初めての就職でがんばっていたものの、
非常勤職員なのに常勤職員と同様の困難な相談業務を担っていたうえ、
上司からパワハラを受けるなどして、
心も体もボロボロになっていきました。
それでも、自分がどんなに苦しくても、
相談者のことを考えるような娘さんでした。
私も弁護士として、一緒に戦います。
来年には、訴訟を提起する予定です。
また、非常勤職員に対し不合理な差別がされないよう、
働きかけていく予定です。
今日の朝日新聞の夕刊に、大きく掲載されました。
http://www.asahi.com/articles/ASJD94QC0JD9PTIL00S.html
非常勤職員は亡くなった後にも差別されているのです。
そして、東京の遺族の方、居木史子さん。
夫を自死で亡くされた方です。
今、自宅でアロマセラピーサロンを開業し、多くの方を癒しています。
私も、癒されている一人です。
詳しくは、史子さんのHPを見てください。
http://lachou-chou.ivory.ne.jp/
史子さんも、今回の番組を前に、息子さんに初めて、
夫の自死について話をしたそうです。
子どもに親の自死について話すのは、
本当に大きな大きな勇気が必要です・・・
私も子どもたちに話をしましたが、話をしてよかったのかどうか、
今でも悩んでいます・・・
子どもたちにはずっと言わないでおくという選択肢をとってもいいと思います。
それぞれの遺族の方の声を聴いて、
「自死って何だろう」
「自死を予防するためにはどうしたらいいのか」
「自死遺族にどんなふうに接したらいいのか」
などなど、考えていただければと思います。
そして、私たち遺族の一番の願いは
「あの愛しい人に帰ってきてほしい」
叶わぬ願いだと知りながらも、それでも願ってしまう私たちの思い・・・
私たち遺族の思いを理解していただければと思います。
最後に、遺族の方々それぞれに、
それぞれの思いがあることも理解してくださいね。
それぞれの思いを大切にしていただきたい・・・
涙があふれてしまう・・・
9月17日土曜日、広島弁護士会館で、「小さな一歩・ネットワーク広島」主催で、
「生きづらさ」を分かちあうフォーラム(詳しくは、ここをクリック)が行わわれました。
NPO法人白浜レスキューネットワーク代表の藤藪庸一さんの基調講演をはじめ、
生きづらさを抱えている当事者の発表がありました。
その当事者の発表の中で、二人の自死遺族の方が話をしてくれました。
二人とも、今回初めての発表。
知らない人の前で、自死遺族としての体験談を初めて話す。
きっと、いろいろ悩んだと思うし、勇気も必要だったと思います。
初めての発表なのに、とても落ち着いた感じで話し始めた二人。
ですが・・・二人とも、やはり涙があふれ出て、最後には涙声になっていました。
二人とも、「泣くまい」と強く思っていたそうですが・・・
心ならずも泣いてしまったことで、恥ずかしそうでしたが、
涙は自然にあふれるもの。
その涙は、愛おしいという思いがあふれ出しているもの。
だから、恥ずかしがらなくていいの・・・
私には、二人の涙が愛おしくて愛おしくてたまりませんでした。
勇気を出して、話をしてくれて、本当にありがとうございました。
と言いながら・・・
私も、講演では、いつも泣いてしまう・・・
だからいつも、「今日こそ泣かない」って思って講演をしているんです。
私だって、人前泣くのは、やっぱり恥ずかしいから・・・
でも、涙があふれ出てくることを止められないんです。
もう何度も講演しているのに・・・
愛しい人のことを思い出してしまうと、
熱いものがこみあげてきて、泣いてしまうんです。
きっと、今でも愛おしいと思っているから。
一間で泣くなんて恥ずかしいと思っているのに、
でも、あの人が愛おしいから、
自然に涙があふれ出るんです。
今でも会いたいもの。
生きたかったのに、生きられなかった、私たちの愛しい人。
あなたがいなくなって、
悲しくて、つらくて、
あなたのもとに行きたいと思うときもあるけど、
ここでがんばって生き続けます・・・
いつか、あなたに会えたとき、
たくさんの話をしたいから。
でも、このつらい、やるせない思いは、私たちだけでもうたくさん。
もう誰も死なないで・・・お願いだから。
どうか、私たちの思いが皆さんに届きますように・・・
自死対策に携わる保健師さんたち
先日、岩手で講演した時も、相談者の立場になって、
何とかしたいとがんばっている保健師さんたちに
会いました~!
その熱意が伝わってくるような保健師さんたちでした!
日本の自死対策に携わる人って、
行政の現場では「保健師さんたち」なのですよ~
皆さん、知っていました?
私は、自死問題に携わるまで全く知らなかったのです・・・
保健師さんと言えば、
子どもの定期検診の時に会ったり、
育児の相談相手と思っていました~
でも、実際には、心のなやみ相談なども担当していて、
なんでも相談に乗ってくれるんです。
災害が起こったりすると、一時避難所などに出かけて、
いろんな悩みを聴くのも保健師さんたちなんです。
すごいなあ~って、思っています。
岩手の講演の後も、岩手の被災者支援のことで、
ほんとに熱心に協議されていました~
保健師さん、働きすぎではないかと心配するくらいです・・・
でも、熱心な保健師さんたちの姿って、すごく力をもらえるんです!
ああ、私も頑張らなくちゃって思えるんです。
きっと、保健師さんたちの「何とかしたい!」っていう純真な熱意が、
私にそう思わせるのだと思います。
熱心な保健師さんたちには、心から感謝しています。
昨日も、群馬の保健師さんから、
「先生の講演での資料や内容を元に、
自死問題を検討するための実例を作成したのですが、
使ってもいいでしょうか?」
といううれしい申し出がありました。
私の資料でよければ、どんどん使ってほしいです!
私の講演を元に、さらにそれをまとめて、
次の検討資料を作ってくれたことに、
本当に感謝しています。
ありがとうございます!
一方で、「保健師さんに傷つけられた」
という自死遺族の声も聴きます。
たしかに・・・
保健師さんと言っても、
いろんな方がいます。
傷つけたくなかったのに、傷つけてしまったのかもしれません。
でも、過度に遺族の方をこわがったり、逃げたりしないでほしいのです。
目の前の相談者のことを真剣に考え、
何とかしよう、できることはしたいと思っている、
そのあなたの思いは必ず伝わります。
自死遺族からの相談にも熱心に応じてくれる保健師さんが増え、
自死遺族に対する支援の輪が広がることを願っています。
やさしくリニューアル
ふと、ホームページをリニューアルしたくなり、
リニューアルしました~!
今回のテーマは、「やさしい感じ」
いろんな自死遺族の方の相談を受け、
時には、ひどい対応に憤りを覚えることもある中、
努めて冷静に・・・
と思う今日この頃。
また、自死遺族の方からの相談の中には、
その方の要望を法的に何とかできないこともあり、
お力になれないと回答せざるを得ないことがあって・・・
「お力になれなくてごめんなさい」
と謝る日もあります。
気持ちに応えてあげたくても、
法的に請求は難しいこともあって、
そいうときは、ちゃんと説明して、
法的な請求はあきらめてもらうしかない・・・
そういうときは、私もつらいけれど、
難しいことは難しいと、
止めた方がいいことは止めた方がいいと
回答することも、
弁護士としての私の仕事。
思うようにいかないことも少なくないのです・・・
だからこそ、悩んで苦しんでいる遺族の方にとって、
せめて、やさしい気持ちになれるサイトに
したいなあと。
と思い、リニューアルしました。
多くの自死遺族の方にとって、
やさしい気持ちになれるサイトになりますように・・・