あたたかいつながり

私まで、あたたかい気持ちになりました・・・
彼女に、心からありがとうと言いたいです。

先日、自死遺族の方々が主催したシンポジウムに参加し、そのシンポジウムが終わったときのことです。

ある遺族の方が、私に、そっと近づくと、

「佃さん、ここのお団子はおいしいので、ご家族でぜひ食べてください。甘いものが苦手な私でも、ここのお団子はおいしくて・・・佃さんに食べてもらいたくて・・・」と言って、私に、菓子箱を手渡した。

「私に?わざわざ?」

ああ、彼女は、私が今日ここに来ると信じてくれたんだ・・・
私を信じて、わざわざお団子を買ってくれていたんだ・・・
そう思ったら、涙が溢れそうになった。

だって、私は、今日来るよとは約束したけど、それはもう2か月以上も前の話。
その後、今日のシンポへの参加については、彼女に連絡しないままだったのに、彼女は私が来ると信じてくれていた。
そのことが、私には、本当にうれしかった。

実は、その前日、私は広島でのシンポジウムに参加し疲れていたのだが、彼女との約束を守るために、島根まで出かけた。
彼女とは、昨年の冬、分かち合いの会で出会い、知り会った。
彼女は、シンポジウムの中で、自分自身の体験や思いを語ることに不安を感じ、どうすべきか悩んでいた。
彼女とはたった1時間くらいしか話せなかったが、私は、同じように悩んだ自分と重ね合わせ、彼女の力になりたいと思った。
でも、私にできることといえば、彼女を見守ることしかない。

そこで、私は彼女に、「あなたが語るところを必ず見に行くね」と言った。

そう、それだけの約束、でも私にも彼女にも大切な約束。
そして、私は、彼女が語ってくれると信じ、彼女もまた、私が来てくれると信じてくれていた。

彼女とのつながりは、互いに信じあえるつながり・・・心があたたかくなるつながりである。

こんなつながりが増えていくといいな・・・