今日も、ある自死遺族の方の話をさせていただきます。
今までもですが、自死遺族の方の中には、皆さんに知ってもらいたいという思いを抱いている方々がいます。
ただ、いろんな事情や思いから、なかなか自分から発信することができない・・・
でも、知ってもらいたい、伝えたい・・・
私も、そう願うご遺族の方々の思いに応えたい。
今回の話は、お姉さんを自死で亡くされた方のお話です。
お姉さんは、ある男性と結婚されました。
しばらくの間は、幸せな結婚生活を送っていたのですが、
ある日、夫から離婚を切り出され、夫は自宅を出て行ったそうです。
離婚の原因はよくわからないのですが、子どもを作るか作らないかで、夫婦の間で意見が分かれていたそうです。
夫は、弁護士に依頼し、離婚調停を申立てました。
そして、調停から裁判へと・・・
お姉さんは、理不尽な夫の言動に悩み、苦しみ・・・
そして・・・自死されました
夫からの様々な理不尽な対応やその両親からの心ない言葉・・・
詳しく書けないのですが・・・
その他にも、半年近くも婚姻費用も支払ってもらえず、経済的にも追いつめられるなど・・・
自死せざるを得ないような対応があったようです・・・
そして、さらに、ご遺族に追い打ちをかける出来事が起こります。
それは、お姉さんの元夫から依頼を受けた弁護士からの一枚のFAX・・・
まだ、子どもを自死で失くし、悲しみなどで茫然自失の状態の父に対し、
ある金額を提示したうえ、これで互いに債権債務なしという合意に応じるよう求めるものでした。
亡くなって2週間も経たない頃の話です。
それも、FAXって!??????
同じ弁護士として、恥ずかしい・・・
人として、このような対応はあまりにもひどい・・・
ご遺族である妹さんの言葉を紹介します。
☆私がさらに子どもを作るかどうか悩んでいたとき、
「私が子どもを産まなかったから、私の分までもう一人、
○○ちゃんにそっくりな女の子を産んでね~」
と姉が言ってくれました。
だから悩みます。
姉のために、自分の家族の幸せを考えて生きていくのか、
でも、なぜ、姉が追い詰められて亡くならなければならなかったのか、
そう思うと、悔しい気持ちになります。
本当に無念でなりません☆
無念の思い・・・
毎日ぐるぐるの思い・・・
きっと、多くの遺族の方ならわかってくれる思い・・・
そして、強く思う。
もうこれ以上、遺族を傷つけないで・・・
お願いだから・・・
姉の事を書いて下さってありがとうございます。今もなぜ姉が亡くならなければならなかったのか、悔しい気持ちでいっぱいです。やっぱり生きていて欲しかったです。いま何を思っているのだろうか、あの世ってあるのだろうか…といつも考えてしまいます。
姉はあと半年で看護師の資格が取れる予定で、夢に向かって頑張っていました。ひとりで生きていく準備も出来ていました。ただ相手が離婚調停から離婚裁判に早急に切り替えてきて、婚姻費用も差し止め、姉は金銭的にも精神的にも肉体的にも追い詰められていきました。学生だったから学費もかかり、生活費、医療費などアルバイトを掛け持ちして稼ぎ、学校の実習、試験、それに裁判に向けて戦わなくてはなりませんでした。亡くなる直前は、食事や睡眠もとれずに疲労で痩せこけていました。
がんばっていた姉が突然いなくなってしまい、家族として助けてあげられなかった、守ってあげられなかったと自責の念でいっぱいです。きちんと約束していた婚姻費用を支払ってくれていたら、あと卒業までの半年間離婚を待ってくれてたら…と思うと悔しいです。
通夜、葬儀も訪れることはなく、喪主も父が務め、家族だけの葬儀でした。一周忌も訪れることはなく。。
自死の直後、悲しみの中いる家族に見舞金を支払うこと、債権債務なしとFAXで送られて来た時には、私たちはさらに追い込まれました。悲しみよりも法的な手続きをどうしていくかと、悲しむ時間さえ奪われました。
自死に追い込んだ相手でも婚姻関係があるまま亡くなってしまったから、法的には姉の3分の2の権利が相手にはありました。しかも私たち家族は、数年前に母を病気で亡くしていて、そちらの相続もまだ手付かずだったので、母の相続権利を持ったまま亡くなってしまった姉の権利は、相手に権利があるという理不尽なものでした。私たち家族は、姉を失い、姉が離婚に向けて戦っていた財産分与も白紙になり、見舞金という少ない金額が支払われ、相手には母の遺産まで権利があるという屈辱的なものでした。姉がこれを見ていたら、絶対に納得しない結果だったと思います。法律は弱い人を守るべきものなのに、法律の壁は厳しいですね。婚姻生活は破綻していたのに…
自死した姉は、真面目で正義感があり、とても頑張り屋さんで優しい人でした。姉が生きている頃の夢をよくみます。朝起きて涙することもあります。それでも残された家族は生きていかなければなりません。もうこの世にはいないけど、姉のためにいま私にできることをしてあげたいです。佃先生には、いつも親身になって私の話を聞いてくださって本当にありがたいです。またご相談させて下さい。長文のコメント、失礼しました。
aoiさん、返信が遅くなってごめんなさい・・・
私でできることは、精一杯頑張ります。
亡くなったお姉さんの思い・・・一緒にたどっていきましょう・・・あの日を取り戻すことはできないけれど、お姉さんのことを思い続けることはできます。
そうね・・・弱い人を守るための法律なのに、私たち遺族を苦しめるところがあるのは、言われる通り・・・もっともっと、弁護士としてがんばらねば!
また、いつでもご連絡くださいね。
待っています。